市場を揺さ振る4つの危機、目先は短期筋の動向が焦点に!?

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 週明けのドルの対主要通貨相場は、地政学的な緊張や不確実性の増幅を背景にほぼ全面高の展開となった。 
 サンクトペテルブルクにG8の首脳が集まったが、①北朝鮮によるミサイル発射、②イランの核開発疑惑、③イスラエルによるレバノン侵攻、④地政学的不確実性を背景とする原油価格の高騰、といった国際社会が直面する4つの危機の打開策を示すには至っていない。

 EURUSDは、イスラエルによるレバノン攻撃が始まる前には1.2865㌦(07/07)まで上昇する場面がみられたが、6日目に突入したイスラエルとヒズボラの戦闘激化や、中東地域全体への波及懸念を受けた“流動性への逃避”をテーマとするドル買いのなかで1.2510㌦(07/17)までユーロ安・ドル高が進展している。

 USDJPYは、北朝鮮ミサイル問題を巡る不透明感や日銀がゼロ金利解除後も緩和状態を維持すると明言したことから、113.45円(07/10)がボトムとなり、このあと117.29円(07/17)までドル高・円安が加速している。

 テクニカル的な観点からも、ドルは重要なチャートポイントをドル高方向へ抜けており、一段の上昇が想定される局面にあるものの、米国で重要指標や金融関連イベントを控える状況下、最近のドル上昇のペースは要注意といえるかもしれない。
 一部アナリストからは、中東情勢の混迷が“有事のドル買い”につながっているとの見方が示されているが、中東問題にドップリ浸かっている米ドルが買われた局面は一時的であり、“潮目の変化”を見過ごさないように情勢を注視していきたい。

 市場の関心は、中東発の地政学的緊張の行方に向かわざるを得ない状況にあるものの、本日はユーロ圏で7月-ZEW景況感指数、米国で6月-卸売物価指数と5月-対米証券投資といった注目度の高い指標が発表されるため、利益確定ニーズを抱える短期筋の動向が焦点となってこよう。

 一般に通貨型のヘッジファンドなど短期で為替を仕掛ける場合、「5%の収益が一つの節目」とされているが、IMMファンド筋の『日本円』のショートは6月第2週から拡大し始めており、値幅的には5%を達成する水準に達している。 

 明日19日の米6月消費者物価指数や住宅着工、そしてバーナンキFRB議長の半期議会証言といったより重要な金融経済イベント前にして、一段のドルロング構築に動くのか、持ち高調整を優先させるのか、ここはファンドマネジャーの視点で考えてみたい。

(7月18日 11:00記)

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この記事へのコメント

EURO SELLER
2006年07月18日 21:31
こんばんは、森さん

昨日のGBPの急落がファンドのGBP/USD主導だとすると今日の急騰はGBP/JPY主導でしょうか。
昨日は勝ち組の手仕舞い売り、今日は売買の薄い中を狙った負けてるファンドのヤケクソ買いなどと勝手に想像してしまっています。

さて、NY勢はどう出ますか。休みだから出てこないのでしょうか。それともヤケクソ買いをぶっ潰す物量で来るのでしょうか。やけどをしそうですから今日は傍観することとします。
mori
2006年07月18日 21:51
EURO SELLERさん、こんばんわ

GBPJPYは一転して急騰していますね。
英国立統計局が発表した6月の消費者物価指数が前年比+2.5%と、BOEのインフレターゲットの2%を上回り、4-6月期住宅価格も過去2年で最高を記録していますので、利上げ観測が浮上しているようです。
オセアニアも揃って利上げ観測が再浮上していますが、市場テーマはグローバル・タイトニングにシフトしていくのでしょうか?

ところで、月曜日朝に発行した7月第3週の「FX-Technical outlook」(全21頁)では、GBPJPYの波動目標を214.11円処と216.27円処を提示(P.14)したのですが、レポート上(P.4)ではLoss cutを213.02円に設定していましたので、昨日の段階で強制退場ということになっています。
ポンドを乗りこなすのは難しいものですね。
素人ストラテジスト
2006年07月18日 22:09
福井総裁の連続利上げを意図しない発言と公定歩合0,4%で日本発の円安。           
イスラエルのレバノン反撃で欧州株の急落、それによる米系マネーがユーロからドルへの緊急避難によるユーロ急落で欧米発のドル高。

この一週間で同時におきたのでドル円はこの間に4円弱の急落。

米国としては、経常赤字はIMF主導で(グリンスパーンのサーべラス委員会参加)、財政赤字はウォールストリート主導で(Hポールソンの財務長官就任)の方針は4月のワシントンG7でコミットされており、これに向けてのプロセスは粛々と進んでいるはず。

日本発の方は間もなく賞味期限切れ、欧米発は日本人には理解不可な部分もあり?だが、ユダヤ系マネーが一気に引き上げたのでは(前回の中東紛争時のように)。




続き
2006年07月18日 22:19
9月19、20日にシンガポールIMF総会で不均衡是正が再確認されることは確実で、思惑でその前にはドル安傾向、8月と9月のFOMCでは米国金利も打ち止めでしょうし、中国元の切り上げも可能性として高いはず、そして8月15日は大量の米国債の償還、ということで8月はドル急落の可能性大???
fumikosagawa
2006年07月18日 22:32
moriさま今晩は
ユーロとスイスは足踏みですけど、全体的に外貨
は強いですわね。
ポンドもユーロと同じ動きをするのかと思えば
以外高、EU圏通貨もまだ5波動が終わってない
ようですね。
ユーロが150円超えをめざすのなら、ポンド
の220円もありえないことではないですね。
以外高がAUDとNZDでしたね。
これはひとえに日本円が弱いのでしょうね
まだバブルの後遺症から抜けきれない部分が
多いのが影響しているのでしょうね。
私の5波動はカメハメハ波動と独自に呼んでいます。^^
かめはめはの後はドーンとおちます。
そして三つ目の天津はんの波動がきて、まく間つなぎ、そして持ちこたえれずに大暴落。
ドラゴンボール世代の私として精一杯にあみだ
した波動砲です。
意外と当たる気がしております^^
ふみこ
mori
2006年07月18日 22:53
fumikosagawaさん、こんばんわ

「カメハメハ波動」ですか、恐れ入りました。
3つ目の天津はんの波動は一番オイシイところですね。恐るべしドラゴンボール世代。

現在のマーケットは難解すぎて鉄腕アトム世代にはついていけてませんが、しばらく地政学的不確実性は収まりそうにないですから、キャッシュ化の動きが通貨序列を決定付けるかもしれませんね。
当然、超低金利の円は最下位という位置付けになるのでしょうね。
fumikosagawa
2006年07月18日 22:53
追伸です
カナダの受取金利随分減りましたね、125円
が105円になってしまいました。
ちょっと考え直したいです。
mori
2006年07月18日 22:58
え~っ、為替差益だけではご満足いただけないですか?
流石、OLトレイダーさん。大変、恐れ入りました!!

次に乗り換える通貨ペアが決まったらこっそり教えてくださいね。

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