重視すべきは円実質金利マイナスの現実とジャパン・マネーの行方に!?

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  先週序盤は、世界的な株安連鎖の悪循環と中東発の地政学的な不確実性の増幅がリスク忌避的なマネーフローを想起させたが、週半ば以降は軒並み昨年来高値を更新する同時株高の好循環となり、懸念は杞憂に終わった。 国内ではライブドアショックのアク抜け感から先週末の日経平均株価は昨年来高値を一気に更新し、上げ幅は569円と約3年10ヶ月ぶりの記録となった。

 株価回復の主役は個人投資家であり、外為市場では円独歩安の展開に拍車が掛かった。
「日本株上昇と円独歩安」の組合せは、昨年9月以降に見られた光景と同じであり、円キャリー・トレード再開を彷彿とさせている

 先週末に総務省が発表した12月全国消費者物価指数(CPI)は、前年比+0.1%と11月から2ヶ月連続の上昇となった。 全国CPIの先行指標となる1月東京都区部CPIは、前年比+0.1%となり、いよいよCPIのプラス基調が視野に入ってきた。 これにより、日銀の量的緩和解除は数字上の条件は満たしことになり、「総合判断」を残すのみとなっている。

 日銀の金融政策に敏感な円3ヵ月金利先物市場では、06年6月物がゼロ金利政策時の0.19%に並び、07年3月物が無担保コール翌日物金利を0.25%に誘導していた時の0.51%に並んでいる。つまり、今年6月に量的緩和が解除され、このあと来年3月までゼロ金利政策が継続するとの見方を反映しているのである。

 こうした状況下、マーケットにとって重要なことは、来年3月とみられるゼロ金利解除後の相場展開ではなく、足下の日本の政策金利が実質マイナスの領域に突入している現実であり、過剰流動性を背景とするジャパン・マネーの行方こそが焦点となってくる。

 日銀が01/25に公表した議事要旨(昨年12月15-16日の金融政策決定会合)では、何人かの委員が「経済・物価を巡る環境が好転する中で、実質金利が低下し株高、為替円安が進行するなど、金融環境の緩和度合いは実態的に強まっている」との認識を示していたことが明らかになった。
 今後、デフレ脱却期待が高まるほどに日本の膨大な個人金融資産のリスク資産選考の動きが益々強まる可能性が想定されてこよう。

 米国では、年初に広がった過度な早期利上げ打ち止め観測が後退しており、市場の短期金利見通しを反映するFFレート先物市場では、1・3月の連続利上げの確率を78%とみた上で、さらに5月FOMCでの5.00%への追加利上げの可能性も織り込み始めている。

 米債市場では、長期金利の指標となる10年債利回りが6週ぶりに4.50%台へ上昇するなど、米国債四半期定例入札を前に金利面でのインセンティブが高められており、ドルのセンチメント好転と相俟って『金利相場』復調の予感を感じさせている。

(1月29日 23:20記)

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