最大の焦点はFOMC声明も金融政策を巡るFRBとの“認識ギャップ”を露呈するリスクに留意!? 

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 2005年も3週を残すだけとなり、市場の関心はすでに来年の相場展望に移りつつある。 こうした状況下、最大の不透明要因は米国の金融政策の行方となっており、先週はFOMC開催前の持ち高調整的な手仕舞い相場が株式・債券・為替市場で観測された。

 11月FOMC議事録で、金利行き過ぎリスクや政策見通しに関する声明の表現変更の可能性が協議されたが明らかとなり、来年早期での金利打ち止め観測を強めるきっかけとなっている。 
 市場の米短期金利見通しを反映するFFレート先物市場では、来年3月以降のインプライド金利が日替わりでブレるなど、不透明感を募らせていることがわかる。
 現行4.00%のFFレートの誘導目標が、来年3月のFOMCで4.75%に引上げられる可能性について、11月半ばまでは76%も織り込んでいたが、12/09時点では56%まで低下していることを示している。

 何とも微妙な織り込み度合いとなっており、利上げ打ち止めの最大の根拠とされている背景には米長短金利の“逆転現象”がある。
 12/09時点では、米長期金利の指標となる10年債利回りが4.54%、政策金利の動向に敏感な2年債が4.43%で、その格差は0.10%まで縮小している。

 長短金利差の逆転は、銀行などへの打撃から金融収縮を招くとされ、米国の過去4度のリセッション前には長短金利の逆転現象が起きている。 
 こうした議論に対してグリーンスパンFRB議長は、長期金利の低下傾向はグローバルな事象であり、長短金利の逆転がリセッション入りするとの経験則が通用するとは考えにくいと否定し続けている。

 そもそも、昨年6月のFOMCを起点に13回目を迎える「Measured利上げ」の目的は、ITバブル崩壊やグローバルデフレに対する緊急避難的な緩和措置(⇒実質FFレートはマイナスに低下)の正常化であり、その副作用でもあった住宅市場の局地バブルの収拾である。

 そして、歴史的な低水準に留まっている米長金利(イールドカーブ)の正常化こそが真の目的であり、「Measured利上げ」は対外債務国が抱える金利急騰リスクを緩和する目的も備えている。
 ましてや、資源エネルギー価格の高止まりや労働市場の需給逼迫などが先行きのインフレリスクとして燻る状況下では、期待先行の過度な利上げ打ち止め観測は早期に排除される可能性も想定されよう。

 市場では、今回12/13のFOMC後の声明で「依然として緩和的」と「慎重なペースによる緩和解除」という2つの文言が、変更または削除される可能性に注目が集まっている。 
 いずれも早期利上げ打ち止めを示唆する内容になると解釈され、ドル高基調転換の最大の根拠にもなっているが、12/07に公開されたグリーンスパン議長の書簡ではFFレートの中立水準への達成期待や利上げ休止期待をけん制する内容となっており、米金利見通しを巡るFRBとの認識ギャップの修正を余儀なくされる可能性には留意したい。

(12月11日 23:20記)

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