グローバルな脱ディスインフレ下の過剰流動性が世界同時株高と米トリプル高(株・債券・ドル)を促す!?


 11月第3週は、足下のドル高・円安基調の持続性やグローバルなリスクマネーの行方を占う上で、極めて重要かつ示唆に富む幾つかの動きが観測された。 

 その1つ目が世界同時株高であり、この週は日本株や米国株が2001年来の高値を更新するなど、軒並み堅調となった。  また、米国では債券市場が過去2ヶ月で初の2週連続の上昇(=金利は低下)となり、長期金利の指標となる10年債利回りは11/04の4.667%をピークに一時4.465%(11/17)まで低下する場面がみられた。

 これは、米10月のPPIやCPIでコアインフレの落ち着きが示されたほか、10月の住宅着工件数の大幅低下など住宅市場の減速を示唆する統計が相次ぎ、米金利先高観が大きく後退したことに起因している。

 こうした状況下、これまで米金利先高観測を背景に買われてきたドルは、調整色を交えながらも2年来の高値圏で堅調を維持した。 例えば、9月以降のUSDJPYは米長期金利の上昇とパラレルにドル高が進展してきたが、先週は米長期金利の低下によりこの順相関が崩れたものの、ドル高基調は維持されている。

 一方、NY金先物市場では、取引中心の12月限が一時487.8㌦(11/17)まで買われ、1988年1月以来の高値水準に上昇している。
 元来、金は「商品」としての側面と「通貨」としての側面を併せ持ち、“インフレヘッジ”や“安全資産”として買われる傾向にあった。
 このため、ドル建ての金価格とドル相場は逆相関という関係にあったが、現状ではこうした経験則に反して金価格の上昇とドル高との併存が成り立っている。

 米金利先高観測の後退や金価格が上昇する状況下でのドル高は何を意味するのか?
このPuzzleの答えが現在のドル高基調の持続性を占う重要な手掛かりとなってこよう。

 そのヒントとなる動きとして、グローバルな脱ディスインフレ下での過剰流動性という市場環境が考えられ、ここにFRBによる累積利上げ効果が加わっており、先週発表された9月のTIC(対米証券投資状況)では米国への資金流入が過去最高の1,019.29億㌦に達し、米経常赤字に対する懸念を緩和している。

 さらに、承認公聴会後のバーナンキ次期FRB議長に対する信認も影響しているものと観測されるが、量的金融緩和解除を巡る日銀と政府の対立やECBによる5年ぶりの利上げ観測を考慮すれば、金融政策の実行性からはドルが最強となり円が最弱通貨の位置付けになってこよう。

(11月21日 00:20記)

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