2006年の相場見通しではFRBの利上げ休止に伴うドル安がコンセンサスに!?

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 2005年も残すところ今週を含めて7週間を残すだけとなった。
 例年この時期から翌年の相場見通しが出回り、書店には大胆な見出しで飾られた一流とされるアナリストやストラテジストの予測が並び始める。

 筆者も8年ほど前にマネー雑誌社の依頼により、3,500字程度のコメントを写真入りで提供したことがあるが、3年目で辞退させて頂くことにした。
 何故なら、執筆時点から出版に至るまで最短でも1ヵ月弱の日柄を要すわけであり、インターネットの普及により情報の迅速性と共に正確性が求められる状況下、こうした予測雑誌の信頼度に対する疑問が生じたというのが正直な気持ちであった。

 それでも筆者が執筆した当時の原稿では、第1に「市場のテーマ」となりそうな題材を3つほど掲げ、日米の「財政政策」「金融政策」の方向性から整合的な「通貨政策」を導くという「ポリシー・ミックス(政策の組合せ)」を重視する方法を採った。

 さらに、基軸通貨ドルの代表的な実効レートであるFRBインデックスの過去の値動きから算出した「シーズナル・サイクル」を採り上げ、年間の平均的な変動パターンをイメージできるようにした。
 ここに、年間変動率・変動幅のデータを加え、相場予測を強化した。2006年には米中間選挙が実施されるため、FRBインデックスは選挙年(=偶数年)の変動パターンを見る必要がある。

 前置きが長くなったが、現在出回っている来年のドル相場見通しは、FRBの利上げ打ち止めにより早ければ来春からドル安に転じ始めるというのがコンセンサスである。

 利上げ打ち止めの根拠がわからないため反論はできないが、史上最強のFEDウォッチャーであるFFレート先物市場では、現行4.00%の誘導目標が来年5月のFOMCで4.75%に引き上げられる可能性を104%織り込んでいることを示している。 
 基軸通貨ドルの短期金利が4.75%に上昇するとなれば、そのインパクトは持続的であり、短期流動性資産としてのドル保有の魅力を高めることになる。

 100歩譲ってFRBが利上げを休止した場合には、初動的なドル売りが先行する可能性は否定しないが、問題はその持続性となってこよう。

 FRBの「Measured利上げ」の当初の目的が、イールドカーブ(利回り曲線)の正常化を通じた米住宅市場など資産価格のソフトランディングであったことからすれば、米経済はむしろ健全化されることになり、株式・債券市場の魅力が増すことを意味する。

 また、ファンド・マネジャーの視点からすれば、利上げ打ち止めにより債券のキャピタルゲインも狙える局面になり、むしろドル債投資にとって最良の場面となってくる。
 米金利とドルの関係からは、米国への資本流入は却って勢い付き、ドルはさらに押し上げられる可能性のあることを念頭に置いておきたい。

(11月13日 22:40記)

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