原油価格高騰&米利上げに伴う市場環境が緩やかなドル高と世界的な株高基調の並存をもたらす!?

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  ―――世界的な株高基調がなお継続している。
 9月第3週に年初来高値を更新した主要株価指数は、日経225(日)、FT100(英)、トロント300(加)、ボベスパ(伯)、ボルサ(墨)――― などである。

 昨年も同様に世界的な株高基調が続いたが、今年の場合は昨年までとは市場環境が大きく異なっている点に注目していく必要がありそうだ。

 第一に、原油価格の高騰が挙げられよう。
 先週末のNY原油先物は前日比▲1.25㌦の63㌦と、「カトリーナ」後の最高値70.85㌦からは反落しているものの、年初からは40%超の高値圏に位置している。
 これまで、原油価格の高騰はエネルギーコスト上昇に伴う景気抑制効果を通じて株式相場全体にはマイナス要因と捉えられてきた。

 しかし、OECD景気先行指数(09/09)は、5月から上昇基調にあることを示している。
 同指数は、世界経済の趨勢をいち早く捉えるのに有効とされ、外国人投資家の株式運用スタンスを占うバロメーターとなっている。
 つまり、現状ではかつてのパニック的な“オイルショック”には至っておらず、むしろ原油高で潤った膨大なオイルマネーが世界的な株高基調を支える構図が透けて見えてくる。
 原油価格の上昇は、消費国から産油国への所得の移転を意味し、膨張したオイルマネーが再配分されているのである。

 第二に、米国の利上げが挙げられよう。
 昨年6月を起点とするFRBの漸進的利上げは、09/20のFOMCで25bpの利上げが確実視されており、FFレートの誘導目標は3.75%(=累積利上げは275bp)に達する。

 金融資本市場では、米短期金利上昇に伴って、各種取引に様々な変化が生じている。
 その最大の変化は“ドル買い圧力”を高めていることであり、年初からのドルの対主要通貨相場は、一部のドルブロック通貨を除いてドル高が進展していることがわかる。
 これは、外国人投資家による記録的な日本株買いでも円高が進展していない背景要因の一つといえよう。(⇒ドル買いヘッジ)

 今年の特徴は、緩やかなドル高と世界的な株高基調が並存していることであり、昨年後半に見られたようなドル安と株高が同時進行した状況とは大きく異なっている。
 原油価格が10㌦上昇すると世界各国で買われるドルは年間700億㌦増えるといわれているが、ここに米金利上昇という市場環境の変化が加わり、根底での為替需給の構図を変質させていると観測することができよう。

(9月18日 23:20記)

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